もうすぐ絶滅するというブックカフェについて
ブックカフェという言葉を聞くようになって暫く経つ
最近何件か行ったので気づいたことを残しておきます
目次
かもめブックス
はじめて行ったブックカフェ。期待は大きかったが大型書店でも置いてある本が多く、一般に流通している中で良書をセレクトしているダケなんだと感じた
ジャンルに精通しておらず本を誰かに選んで欲しいライト層と
店員さんと趣味がガッツリ被っていて選書を信頼している常連さんのための本屋かな?
ライト層でなく、初訪問で店員の素性も知らない私としてはあまりひっかかるものはなかった。
マンガ棚は気が合いそうな良作が多く選んで並べられていたがマンガは自分で選べるのよね…
店内で飲食はしなかったがコーヒーにも力を入れているよう
神楽坂モノガタリ
落ち着いた重厚な雰囲気の店内。
新刊書店のわりにあまり目にしたことがない大型本なども並んでいる。
書籍数は少なめで店内の客もまばら。
作業用のブックカフェかもしれない。
SHIBUYA BOOKSELLERS
壁側にアトランダムな本棚が楽しい。
すべて白いので全体としてまとまっていて好印象。
置いてある椅子は多分、座る用ではない…んですよね?
店内奥に社員さんが仕事をしているのがなぜかガラス越しに見られる
訪問時は昼頃でコンビニ弁当をかき込みながらPCにかじりつく女性が印象的だった
こういう試みは好きだけどちょっと生活感がありすぎるのでは(笑)
森の図書室
訪問1度目は、森の図書室に行くのをメインイベントとして渋谷に寄ったら臨時休業に突然なった。
その後日初訪問がかなうと、クラウドファンディングの成功など華々しさと裏腹に客は店内に1人、店員さんも1人。
突発的な休みが多いのは少ない人数で回しているからかもしれない。
私が注文してからお客が3人ほど来店し店員さんがもう1人出勤。
注文から15分ほどしてから私の注文が厨房に入るというマイペースなお店だ。
店内は少し暗くインテリアもこだわりが感じられる
こだわりをもって選定された製図用の椅子はクッションなどなく板の座面と背もたれであるにも関わらずカーブと可動で妙に座り心地が良い
置いてある本は多いが過去のベストセラーなど見知った本が多い
ざっくりとジャンルに別れて適当に配置されている(と思う)
高さ2mを超える均一な棚に腰の位置に浅いテーブルがついているがライトノベルなどは必ずこのテーブルの下、つまりわざわざかがまないと分からない場所に置かれている
ライトノベルを低俗と考えて隠している?
21時になると照明をかなり暗くして客のいる席だけライトで照らす
また端にはフラットシートのベッド席がある
本の貸出システムはfacebookアカウントを登録する方法から、借りる本の定価(税抜き100円以下切り捨て)を現金でデポジットする方式に変わったようだ
捨て垢を登録して本を返さない人がいたのだろうか(笑)
好きな本が税抜きで買えるとも言えるが新古本のような状態が多いのでわざわざそのような事をするメリットはなさそう
STUDY LOUNGE
本屋ではないが好きなだけ滞在できるカフェということでおまけ
有料の私設自習室
都内には静かに広がりを見せている業態だがここはその中でもパイオニア的存在。
料金システムは時間で加算されネットカフェのよう。事前に利用時間を指定せずに入り、退店時にパック料金(+延長料金)が自動で適用される後払い。
座席はカフェっぽいゾーンと予備校の自習室のようなゾーンが半々。
PCや本を持ち込んで自由な時間を過ごせるが
自習室ゾーン2つのうち1つはキーボードの使用不可
(長い文章入力は不可だが検索ワード入力など必要最小限のキーボード利用は可能らしい(?))
高校生が多く、その他の客も若い人が多めで客は多い
けっこういい値段するんだけど月額会員かな
コーヒーはちょっとでかいバリスタみたいな機械が無料で利用できる
温度がホット、アイス。味がレギュラー、スペシャル(濃いの)で2×2の4タイプ。
他にウォーターサーバー、紅茶もある。
なにより飲食物の持ち込みが可能なのがよい(臭いの強いもの除く)
月額だと1万円ほどするので利用回数が多ければ安くなるが私は外での作業は気分転換を求めているので同じ1万円ならいろんなスタバに20回行く方がいいかな。
ノマドワーカーより渋谷に通学している高校生向けというお店。
BOWL
神奈川県の中央くらいにあって都心から行くようなアクセスではない
が、行った。
ブックカフェというよりは本屋にカフェがくっついたというお店(それをブックカフェと呼ぶんじゃないのか?)
店の本が読めるが雑誌とマンガはビニルがしてありルールでも読むことを禁止されている。
書籍の量的には他とそれほど変わらないが、店員の好きな本を置いています!という他店に対してそいういう押し付けがましい感じがしないレイアウト
コーヒー380円だけで座席が時間制限なく利用可能で厨房や注文カウンターが席からみえないので追加注文のプレッシャーなく何時間でもいられそうだ
平日500円のプレートが一種類だけだがはじまってセットドリンク250円とコスパが最高級。
ただららぽーと内の中央部分に壁で仕切ることなく存在するスペースなので店内放送が気になる
また発売したばかりの本もあるにはあるが少なくコレを読みたい!と思っていくのはキツイ(でもハリポタ新作あったよ)
まとめ
選書に自信をもっているブックカフェ(かもめブックス、SHIBUYA BOOKSELLERS)は本選びをお任せしたい人のための本屋。
今まで本を読んでなかったけど、これから小説をいろいろ読みたい。どういうのがオススメ?という人あたりがピッタリ。
既に好きな作者やジャンルが固まっていて自分で選んでいる人にはメイン書店にするのではなくたまにふらっと寄って新しい作者を探すような活用ができる
私の読書は小説ではなく気になる実用書のジャンル、例えばタイポグラフィについて知識を得たいという目的のためその界隈でスタンダードとされている本を調べて読んだり、自分で内容を確認して良いものを選んでいる。
かもめブックスにタイポグラフィについて詳しい店員さんが居て会話しながらオススメを説明してくれたら嬉しいが基本的にタイポグラフィ本が何冊か並んでいるだけでポップもないなかから選ぶような形になり満足な体験ではない。
というわけで何店舗か行った結論としては私の読書にブックカフェは合わないということだ。
それなら池袋の有隣堂なり新宿のブックファーストに行って思う存分選び抜きたい。
書店界で新しいムーブメントで意識が高いブックカフェだが本好き全てにとって素晴らしい場所というわけではないのだ。